ホラント遺跡
  ホラント遺跡は、高取町大字上子島から明日香村大字阿部山に位置する石敷遺構(いしじきいこう)です。遺跡は北に山をひかえ、南に高取川が流れる南斜面に立地しています。小字名からホラント遺跡と名付けられました。
  確認された遺構の中で最も大規模なものは、直径約25cmの河原石を敷き詰めた、東西17m、南北3m以上の石敷と、それにとりつく排水溝、及び柱列(はしられつ)からなります。離宮などの宮殿施設や有力豪族の館などが考えられます。
  出土遺物に土師器(はじき)や須恵器(すえき)の他、円面硯えんめんけん、すずり)などがあります。
  出土土器の年代から7世紀後半の遺構と考えられます。
  この付近には、キトラ古墳や釈迦誕生仏の出土地並びに清水谷遺跡などがあり、渡来系氏族の東漢氏の邸宅跡と考えられます。